新章突入――いざ異世界編へ!

 スカッド・フリーダムとアルフレッドたちの激闘を描いた第23回のラストシーンで
およそ一年ぶりに本編に姿を現したメインヒロイン、フィーナ。
銃を片手に馬を駆ると言う勇ましい再登場を経て、
物語の舞台は、もうひとつのエンディニオン――異世界まで拡大していきます。
 本編で「アルト」と言う呼称が付けられた世界に留まったアルフレッドと、
「ノイ」と呼ばれる異郷に突入したフィーナ&シェイン、
それぞれの視点から〈トロイメライ〉の物語は描かれていくことになります。
 当然ながら、ふたつのエンディニオンの間では携帯電話も通じません。
情報のやり取りが出来ないが為にそれぞれの行動や判断にギャップが生じ、
またアルフレッドはフィーナやシェインたちが既に犠牲になっているものと捉え、
自分の気持ちを整理し始めてしまいます。
 そこで生じる新たな、そして、複雑な人間関係……
フィーナたちが活躍する異世界編(異世界パート)は
物語を紡ぐ舞台が広がると言うだけでなく、人間ドラマの分かれ道ともなるのです。


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一年ぶりに見参!

フィーナ・勇ましくお召し替え!



少女らしい服装と比べると、

プロテクターなどを装備したことで

より実戦的に。

しかし、第23回のラストシーンでは

装備が「突撃銃」と表記されていました。

フィーナの武器は、

本来はリボルバー拳銃のトラウム。

異世界編へ進む前に

何かあったと言うのでしょうか?


シェイン、かけがえのない「同志」を得る!


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シェインも異世界編から新衣装に変化しますが、
それ以上に大きな収穫は、理想を共有できる〝相方〟と巡り合えたこと。
ラドクリフやジェイソン、ジャスティンなど、
シェインの周りには頼りになる親友たちが集まってきましたが、
第22回から登場して意気投合したヌボコ(通称:セシル)は、
「エンディニオンをこう変えたい!」と言う志の部分で結びつく特別な存在。
親友であることに変わりはありませんが、
単純な友情で一緒に行動するのでなく、理想の実現の仕方について、
ときに激しく意見をぶつけ合うことも。
切磋琢磨し合える〝相方〟としてシェインと影響し合います。
制作総指揮の天河曰く、「シェインが坂本龍馬なら、ヌボコは中岡慎太郎」とのこと。
ヌボコ自身の人間関係(許嫁など)にも第24回から触れる予定があるそうです。



制作総指揮・天河が語る異世界編のポイント①

通信不可能な状況が生み出す「すれ違いの物語」――


「ストーリー構成の最初期から異世界編をやることは決めていたのですが、
そこで最初に考えたのは、主要三人の行動を完全に分断すると言う状況設定でした。
同じノイの世界に飛んだフィーナとシェインはともかく、
アルトの世界に残ることになったアルフレッドはふたりと連絡を取り合うことも出来ません。
それどころか、フィーナたちは死んでしまったものと考え、
その死を乗り越えるほうに気持ちが向かってしまうんですね。
これこそ異世界に分かれた人々=通信が不可能な状況でしか作り出せないストーリー。
両方の状況を俯瞰出来る読者にしか分からないすれ違いは
滑稽なくらい作り込んでいくつもりです。是非とも臍を噛む思いを味わってください(笑)」


この顔に要注意!



すれ違いを加速させる報操作を
仕組むのは、
アルフレッドたちへ打倒ギルガメシュを
持ちかけたコールタン。
これでは同志を混乱させるだけなのだが、
何を企んでいるのか!?


このふたりに要注目!?



「フィーナは犠牲になった」と信じ込まされたアルフレッドと
ジャーメインの関係にもいよいよ変化のときが訪れると言うが……?



制作総指揮・天河が語る異世界編のポイント②

異文化との交流から学ぶこと――


「フィーナとシェインは生まれ育ったアルトの世界とは
明らかに異なる文化に触れることで強い刺激を受け、
人間的にも大きく成長を遂げていきます。
例えるなら海外留学してカルチャーショックを受けるようなイメージでしょうか。
アルトの世界にはノイの難民や都市も転送されてきていますので、
断片的には異文化にも触れていましたが、それはごく一部。
〝異郷〟に飛び込み、その空気を吸い込むことでしか得られない変化もあるわけで。
現実世界で言うところの中世ヨーロッパ調の趣を残した国も
シーズン2中盤から登場しますが、
そもそも、アルトの世界には国家と言う仕組みがありません。
自分たちの故郷とは全く違う社会を知り、良い点と悪い点を比較することで
今までにない発想へ行きつくわけです。
『ふたつの世界』『同じ名前を持つ世界』と言うことを
改めて意識したフィーナが思いも寄らない行動を取りますが、
ここが異世界編のターニングポイントになります。
ヒロインではない〝ヒーロー〟フィーナの誕生とでも言いましょうか。
アルフレッドは軍師と言う影の存在を担いますが、
彼とは対照的にフィーナのほうはどんどん光り輝いていきます」


異世界編から新たに登場する人物

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新たにフィーナの相棒を務める
ロンギヌス社のエージェント、
アンジェリカ・アイオライト
(通称:アンジー)
ロンギヌス社のエージェントで、
既に登場しているナガレやライナたちとは
同僚に当たる。
一見すると優雅なお嬢様のようだが……?
「アンジーはデザインを手掛けていただいた神崎シキさんと
キャッチボールする中でキャラクターが膨らんでいきまして。
プロフィールと言った基本設定も神崎さんの協力によるところがとても大きいです。
まだワンシーンしか書いていませんが、ものすごく面白い感じに育ちそうなんですよ。
フィーナとはボケとツッコミのような関係になる予定です(天河)」



制作総指揮・天河が語る異世界編のポイント③

異文化交流の象徴・一大格闘イベント、開催――


「よく『音楽は国境を超える』と言う謳い文句を耳にするじゃないですか。
音楽と同じように国の垣根を超えて感動の伝わる事柄は数知れず、
これをトロイメライ内で描くに当たって、
象徴的かつ双方で共有し得る異文化交流は何か、かなり長い間、悩んでおりました。
音楽など芸術方面はベターではありますが、小説としてはちょっと表現しにくい。
色々な分野から候補をリストアップしていく中で、
最終的には総合格闘技の大会に行き着きました。
日本ですと地上波での放送も廃れてしまい、一過性のブームであったと思われていますが、
海外では現在も大盛況。試合単位でのビデオ販売などがビジネスとしてもジャンルとしても
確立しています。格闘漫画ではありませんが、それこそ世界各国から腕自慢が集い、
腕を競っています。これもまた異文化交流のひとつだな、と。
元々、トロイメライは格闘戦の要素も強く、第23回では、その限界を目指したつもりです。
そう言った意味では格闘大会への帰結は自然な流れだったように思いますね。
バイオスピリッツと言うノイの世界で開催される総合格闘技イベントや、
ジュリアナ・ヴィヴィアンと言うチャンピオンを折に触れて点描してきたのは、
トロイメライならではの異文化交流を突き詰めると言う目標があったればこそ。
ようやく入口まで辿り着いたような気持ちです。
主な出場選手のキャラクターデザイン(こちらも神崎さんが手がけています)や
独自ルールの設定なども済んでおり、来るべき決戦の日を待つばかり。
なるべく早くお見せできるようにしたいものです」



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総合格闘技の花形選手、
〈トロイメライ〉に降臨!




デザイン初公開となる
ジュリアナ・ヴィヴィアン。
イシュタルの化身を自負するだけあって
美貌の持ち主だ。
「試合に勝つ為のテクニックは勿論、
リング外での駆け引きにも長けた、
現代総合格闘技の象徴的存在として
アルトの武術家たちの前に立ちはだかります。
ジュリアナと直接対決を繰り広げるのは、
意外な人物になるかも(天河)」


制作総指揮・天河が語る異世界編のポイント④

第三勢力? 覇天組(はてんぐみ)と言う存在――


「第22回『教皇庁の犬』では実質的な主役を務めるなど、
本編中でも存在感を増しつつある武装警察・覇天組(はてんぐみ)。
ヌボコもこの隊の一員で、シェインたちにとってはノイの世界での後ろ盾となります。
ギルガメシュと敵対している点ではシェインたちとも間違いなく同志なのですが、
覇天組には覇天組の事情がある。教皇庁のお膳立てのお陰で国外でも活動が出来ていますが、
そもそも、使い走りにされていると言う感情がある為に
教皇庁との間には不穏な空気が常に垂れ込めていますし、
所属する国家の情勢や国際問題に縛られて思い通りに動けないこともしばしば。
覇天組の悩みを目の当たりにしたシェインが何を思い、隊士たちにどんな影響を与えるのか。
この辺りも可能な限り、掘り下げてみたいですね。
いずれ覇天組はアルフレッドとも関わることになります。
彼の張り巡らせる謀略の上でも欠くことの出来ない要の存在と見なされるわけですが、
そこに至るプロセスをシーズン2からじっくりと描いていこうと考えています。
様々な立場に縛られて自由を奪われつつある覇天組と、
ギルガメシュさえ倒せれば何もかも犠牲にしてしまえるアルフレッドや、
志を果たそうと必死に走り続けるフィーナ&シェインとの対比が鮮明であれば、
物語の厚みも増していきますしね。
また、覇天組には物語の根幹に関わる謎の解明と言う役割を課しています。
少しずつ重大な情報を提示していきたいと思ってしますので、
覇天組が登場するシーンでは一瞬たりとも気を抜かないでくださいね(笑)」





異世界編ではシェインたちの視点から
武装警察・覇天組の任務も描かれる模様。
覇天組はかつて滅ぼした筈の政敵の残党を
追跡していると言うが、その真相とは?


「覇天組とその仲間たちは
異世界に放り出されたシェインにとって
頼もしい後ろ盾になっていきます。
年齢の近い少年隊士も登場しますし、
シェインの成長を促す場にも
なりそうですね(天河)」


「原作シナリオの段階では、アルフレッド自身が異世界へと飛ばされ、
そこでフィーナたちに出会う……と言うようなストーリーを考えていたのですが、
いわゆる、『異世界ファンタジー』は既に世の中に氾濫しておりましたので、
同じことを自分がやっても仕方ないな、と。
それで今回のような難民=異世界からやって来た人々と
どう接するかと言う点にテーマを絞ることとなったのですが、
情報のすれ違いと言うシチュエーション設定を作り出す為に、
過去に没にしたストーリーがピックアップされました(笑)。
ある意味では当時のシナリオの換骨奪胎と言えなくもないのですが、
晴れて異世界突入となりまして(笑)。
それでも既存作との被りは避けたいと思い、
ふたつの世界の情勢で二元(あるいは三元)中継される形を取りました。
アルトの世界観は往年の西部劇を、ノイの世界観は中世ヨーロッパを
意識しておりますので、二元中継時にはシーンごとに全く新しい印象を
与えていきたいな、と考えた次第であります(天河)」




異世界編本格スタート、

第24回「闇に棲む独眼竜(仮題)」は

5月より掲載予定!