マリス・ヘイフリック Malice Hayflick

アルフレッドが士官学校時代に交際していた女性で、もう一人のヒロイン。士官学校を去って以来、音信不通となっていたアルフレッドを健気にも探し続けていた。太陽のように明るいフィーナと対照的に控えめで慎ましいが、アルフレッドに対する依存は彼女以上に深く、再会後は片時も彼の傍を離れない。そうした態度でフィーナをヤキモキさせるものの、マリス自身は彼女を友人として大切に扱い、フィーナ自身もマリスを憎めない為、アルフレッドを巡る三角関係はより複雑なものとなっていく。アルフレッドとフィーナが恋愛関係を結んでいるなど考えもしなかったが、兄妹の仲と割り切るにはあまりに近過ぎる二人の距離に疑問を抱き始め、やがて―――。

所有トラウム:リインカネーション(肉体と生命に作用し、傷付いた肉体を一瞬で回復させる)
クラス:ヒーリングアルカナ

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ライターコメント(天河真嗣):
ヒントやモチーフと言えるほど判然としたものではありませんが、ジャンヌ・ダルクの「心の行方」やディル・アン・グレイの「304号室、白死の桜」などを聴いている内に浮んできた世界観と僕が二十代前半まで抱いていた死生観を融合させて出来上がったキャラ。ヘイフリックと言うファミリーネームが表す通り、マリスと言うキャラを通して描くのは“生と死”になります。また、僕の作品としては珍しく三角関係を描きますが、ロマンスの面をピックアップするのでなく人間同士の葛藤を深く掘り下げる形にしようとは最初から決めていました。主人公の周りを女の子で固めて、関係性を停滞させるようなことだけはしてはいけないな、と。ときめきだったりセンチメンタルだったりな従来の書き方とは大きく異なるトロイメライ版三角関係の結末は、激しい葛藤を経ておそらく終盤までもつれ込むでしょう。一つだけ確かなのは、僕や激極には赤松健先生みたいなお話は絶対に書けないと言うこと(笑)。


デザイン設定イラスト:神崎詩騎
  

ムルグ ・ 主要人物TOP ・ フツノミタマ


イラスト:エビス丸