これまで幾度か名前のみは登場していた武闘集団・『覇天組(はてんぐみ)』が
本編第20回「足跡の分岐点」より本格的に登場!
異世界の信仰を司る組織・教皇庁の命令を受け、
副指令が率いるギルガメシュ別働隊を追い詰めます。
共通の敵を持つことからアルフレッドたちにとって同志とも言うべき集団ですが、
あくまでギルガメシュとの決戦を望むアルフレッドに対して、
覇天組は様々な事情や任務を抱えており、自分たちが所属する国の利害などもあって、
必ずしも反ギルガメシュ連合軍と歩みを一緒にしているわけではありません。
〈トロイメライ〉最強の戦闘能力の持ち主でありながら、
敵とも味方ともなり得る恐るべき集団、『覇天組』――。
稀代の軍師・アルフレッドは、ギルガメシュと戦いながら
この覇天組とも相対することになるのです。



覇天組(はてんぐみ)とは?


Aのエンディニオンに所在する『陽之元(ひのもと)』と言う島国の武装警察。
対テロリストのエキスパートとしても知られている。
僅か数十名足らずの部隊であり、装備も槍や刀など旧式ではあるが、
その戦闘力は間違いなく地上最強である。
『陽之元』では長年に亘って内戦が続いており、国際情勢とは関わりを持っていなかった。
覇天組はその内戦を終結に導いた功労者だが、戦乱の原因だった旧権力を
一族根絶やしにするなど戦い方は壮絶で、
陽之元国内でも『最凶』として畏怖される存在である。
数限りない死闘を戦い抜いてきた隊士たちは一人ひとりが恐るべき強さを誇り、
尚且つ集団戦法にも長けるなど死角がない。
本来、首都の警備やテロリストの取締りを任務としているのだが、
現在は教皇庁の要請を受けてギルガメシュ打倒に奔走している。
『捨』の一字を銀の糸で刺繍した隊旗を掲げ、覇天組よ何処へゆく――。


※陽之元自体はアルフレッドたちの本拠地である『佐志』に文化がよく似ているが……?


主要な覇天組隊士たち
戦いの申し子

局 長……          ナタク

覇天組を率いる局長。
「聖王流(しょうおうりゅう)」と言う古武術の使い手で、
個人の戦闘能力は世界最強とも謳われる。
武芸百般を真髄とする同流派の宗家であり、
徒手空拳だけでなく、あらゆる武器術にも精通している。
戦いの場では白い外套を翻して自ら先陣に立つなど剛毅な男だが、
その一方で繊細な心の持ち主でもあり、何かと心労を溜め易い。
自己犠牲的な面が強く、仲間の為には自分の命を差し出すことも
厭わないが、最近はそれがエスカレートしており、
却って仲間たちから心配される始末である。
また、度重なる戦いの影響か、別の理由で疲れ果てたのか、
自分の命を軽んじているフシも……。
悲しいくらい不器用な生き方しか選べない男である。
卓越した人員采配の手腕を持ち、指揮を執る際には
軍配団扇を振るう。フチの部分を鋭く磨き上げたこの軍配が
ナタクの武器であり、斧のようにも用いている。
若い頃から高名な思想家のもとで修行を積んできた為に
政治家としても優れ、逮捕者の社会復帰を支援する
施設の創立にも尽力している。
左頬に一筋の古傷がある。

好きなものは、オールドムービー(特にモノクロ映画)。
好きなことは、旅(放浪癖あり)。
〈天河真嗣のワンポイント〉
「局長」と言う響きから新撰組の近藤勇を連想される方も多いかと思いますが、
彼が担うポジションについては、勇さんだけでなく、足利尊氏やその子孫の義輝、
「鬼平」でも知られる長谷川平蔵や武田信玄、大石内蔵助など、
日本史上のリーダーたちを満遍なくヒントにしております。
「人の上に立つ者」と言う役割を担う人間でしか描けない物語もあると思います。
主人公・アルフレッドとも深く交わることになりますので、お楽しみに。
そう言えば、スタッフの半券さんには左頬の傷のモデルが「るろうに剣心」かと
尋ねられましたが、これは穿ち過ぎ。ナタクの原型になるキャラを作ったのは
「るろうに剣心」に出会う前だし。
傷跡にまつわるエピソードはいつか本編で触れるかと思います。

覇天組を作った名プロデューサー

副 長……         ラーフラ

局長を補佐し、主に軍事面での指揮を担当する。
ナタクとは古くからの友人であり、
彼を担いで覇天組を組織したのはラーフラに他ならず、
類稀なるゼネラリストである。
もとは陽之元の内戦の原因となっていた旧権力側の子息だったが、
国の在り方に疑問を持って反乱を起こし、新時代を切り開いた。
その頃には巨大な野望を抱いていたが、
数多くの戦いを経て別の生き方を選ぶことになる。
多くの仲間を巻き込んで覇天組を結成しただけに
隊への責任感は誰よりも強く、規律を乱す者には容赦しない。
逮捕した容疑者に対する拷問を一手に引き受けるなど、
覇天組の「影」を担う男でもあり、「鬼副長」などと恐れられる。
戦いには十文字槍を使用。柄の部分が組み立て式となっており、
長さを自由に調整できる。
左目を包帯で覆っているが、光を失っているか否かは不明。
なお、「ラーフラ」は異国の言葉を当てはめた自称であり、
本名ではない。

好きなものは、鍋料理(特に鶏の水炊き)。
好きなことは、ゲーム全般(ビリヤードやダーツなど)。
〈天河真嗣のワンポイント〉
ナタク局長と同じくラーフラは付き合いの長いキャラクターです。
初めて彼を生み出したのは二十年くらい前なのですが、
そのときは「ひとり田村正和ショー」がコンセプトでした。
ニヒリストの佇まいやエキセントリックな役を演じる際のユーモラスなど
様々な田村さんをヒントにしております。
最初期の設定ではルドラではなくラーフラが剣術の使い手で、
円月殺法みたいな技も設定していました(笑)。

覇天組で一番恐ろしい男

総 長……          ルドラ

総長と言う立場で局長を補佐する。
軍事面の柱であるラーフラに対して、
ルドラは隊の運営を主として取り仕切っている。
時局を見極める眼力の持ち主でもあり、対外交渉も担当。
ルドラは数世代前に他国から陽之元に移住した民の子孫であり、
褐色の肌と銀髪を持っている。
物腰穏やかながら、何を考えているのか掴めないときも多く、
局長のナタクのことを呼び捨てにする隊士たちも
ルドラだけには敬称を付ける。
ラーフラと共に覇天組の「影」を背負い、
目的を達成する為には手段を選ばない。
瞑想状態で刃を振るう不思議な流派の使い手であり、
戦いでは両刃の直剣を用いる。
この剣には「鞘無し」という愛称があり、
その名の通り、抜き身で持ち歩いている。
笑いながら人を斬り捨てることのできる恐るべき男。
ルーインドサピエンス(旧人類)の機械技術を
研究していたこともあり、アカデミーの内情にも詳しい。

好きなものは、家庭菜園。
好きなことは、豪遊(本人談)。
〈天河真嗣のワンポイント〉
「局長」、「副長」と来て「総長」ですから、新撰組の山南敬助を連想される方も
多いかと思います。確かに「総長」と言う役職は新撰組から引用しましたが、
「サンナンさん」はルドラのモデルではありません。
ただ、「山南が新撰組の中で居場所を見つけていたら、こんな感じだったのかな」と言う
思いはありますね。なので、副長のラーフラと合わせて、
「局長の右脳と左脳」のような名コンビとして描いています。
ちなみにルドラが使う剣術は神道無念流のルーツから着想を得ています。

義兄(あに)思いの心優しき天才武術家

一番戦頭……         ハハヤ

覇天組一番戦頭。「戦頭(いくさがしら)」とは
隊長に相当する役職であり、ハハヤが長を務める一番組は
覇天組の切り込み隊長でもある。
古武術「聖王流」の使い手で、ナタクの直弟子に当たる。
「聖王流」の現宗家はナタクであり、
ハハヤはその下で塾頭を務めていた。
百年に一人とまで言われる天才ながら努力を欠かさず、
誰からも愛される人柄で、ナタクはハハヤを次期宗家にしたいと
期待をかけている。
またナタクの妹婿でもあり、防具として用いる母衣(ほろ)は、
その義兄から授けられた。母衣の布にはいにしえの軍略の奥義が
記されているが、これを書いたのもナタク本人である。
覇天組の槍と化し、真っ先に敵陣に突っ込むことから
「魁(さきがけ)先生」と言うあだ名で呼ばれることも。
義兄の為には自ら血や泥を浴びることも厭わず、
戦場では覇天組隊士の誰よりも恐れられる存在。

好きなものは、甘味全般。
好きなことは、食玩のコレクション。
〈天河真嗣のワンポイント〉
設定には新撰組の沖田総司、藤堂平助、相馬主計などをヒントにしていますが、
覇天組に於けるハハヤのコンセプトは、「人の上に立つ者を支える補佐役」。
クセのある人物が多いトロイメライの中でも、
絶対に裏切らない信頼感に満ちたキャラクターですね。
史実の人物をヒントにしたと言うことでは、武田信玄の実弟である典厠信繁を
一部イメージしています。母衣を装備している点の信繁へのオマージュです。

この男なくして覇天組は動かない

勘定方……         ニッコウ

覇天組の経理と庶務を担当する部門、「勘定方」の長。
ナタクとはラーフラよりも付き合いが古く、親友の間柄。
嘗ては彼も旧権力の側に身を置いていたのだが、
ナタクたちの決起に呼応して反逆の意思を鮮明にした。
誰とでも親しくなれる天性の人の良さが一番の武器で、
ルドラと共に対外交渉に当たることも多い。
覇天組隊内でも潤滑油的存在であり、まさに縁の下の力持ち。
小さなことにこだわらない人柄から侮られがちだが、
道場こそ違うものの、ナタクと同じ「聖王流」の使い手で、
「鳴杖」と言う武器を駆使して戦場でも暴れ回る。
その一方、大変なケチで、金勘定には人一倍煩い。
学生時代は幾つものアルバイトを掛け持ちしていたこともあって
非常に芸達者。なんでもそつなくこなす。

好きなものは、貯金箱(小銭が底に落ちる音が好き)。
好きなことは、宴会。
〈天河真嗣のワンポイント〉
いわゆる、組織に欠かせない調整役。豪快な隊士に比べて目立たない役回りですが、
組織の実情を踏まえつつ、周りの人たちの不満や意見を受け止める人がいないと、
組織は上手く回ってはいかないんですよね。
こうした役割の担い手は第20回時点では主人公チームにはいません。
そんな部分からも覇天組の強さの秘訣が表現出来たらな、と。

天下無双の剣豪

二番戦頭……        シンカイ

覇天組二番戦頭。彼が率いる二番組は強襲の受け持ちで、
シンカイもまた隊内屈指の猛者である。
ナタク、ニッコウとは幼馴染みの間柄。
「源(みなもと)一刀流」と言う剣術の免許皆伝であり、
故郷を離れて武者修行の旅に出ていたが、
ナタクの呼びかけに応じて共に立ち上がった。
剣術の腕前は間違いなく陽之元最強であり、
ガムシャラになって太刀を振るうことから
「ガムシン」と言うあだ名を付けられた。
裂帛の気合いと共に振り抜かれる一閃、
「弐壱天作ノ伍(にいちてんさくのご)」が必殺剣で、
どれほど硬いものでも一刀両断に斬り捨てる。
無駄口を叩かない一本気な性格ながら、思慮の浅いところもあり、
仲間にからかわれて本気で怒ることもしばしば。

好きなものは、野菜(ベジタリアン)。
好きなことは、稽古。
〈天河真嗣のワンポイント〉
ニッコウと共にナタクの支えとなる幼馴染みで、「縁の下の力持ち」である相棒に対し、
最強の剣豪として覇天組の武力を象徴する役割を課しています。
第20回の冒頭でも触れていますが、ニッコウと合わせて「覇天組の二本柱」ですね。
彼が修めた「源一刀流」は架空の流派ですが、いわゆる一刀流系を参考にしています。
作中最強の剣士と位置づけておりますので、高次元の殺陣を考えるのが一番大変であり、
同時に楽しくもあります。
あだ名の元ネタは新撰組二番組長の永倉新八。

決して笑顔を絶やさない仁術

隊 医……          ゲット

古くから続く医師の名家の子孫で、十代前半で医術の全てを
修めるほどの秀才。ナタクたちとは同郷の幼馴染み。
幼少の頃から激しい戦いに身を置かざるを得なかったナタクを
治療してきた為、彼が決起した際には迷うことなく加わった。
覇天組ではお抱え医師のような立場で仲間たちを支援する。
ラーフラとは生家を通じて関わりが深く、
ナタクと知り合うより前から彼と親しく交わっていた。
見た目が幼く、度を越したお調子者だが、
故郷で長らく不遇の時代を過ごしてきた反動でもある為、
内面は非常に複雑である。
回転に合わせて刃が飛び出る仕組みのヨーヨーを左右の手で操る。
人間の肉体に秘められた潜在能力を引き出し、
尚且つ敵の人体を確実に破壊すると言う医師ならではの技に長け、
隊医でありながら覇天組隊内でも群を抜いた戦闘力を誇る。

好きなものは、薬用トローチ、禁煙パイプ。
好きなことは、食べ歩き。
〈天河真嗣のワンポイント〉
主人公チームのマリスと並ぶ治療役です。覇天組の設定はトロイメライとは別のところで
作ったものですが、上手く対比として機能してくれました。不可思議な異能ではなく、
医術と言う現実的な手段で治療を担う点も対照的。
回復は出来ても戦闘力に乏しいマリスに対し、どちらも高いレベルで備えたゲット。
覇天組はアルフレッドたちとも深く関わりを持つことになりますので、
そうした中でマリスにも影響を与えていくと思います。

敵にも味方にも底を見せない頭脳(ブレーン)

軍 師……     ジャガンナート

覇天組の軍師。極めて優秀な頭脳の持ち主であり、
幾多の戦いの経験に基づいて的確な戦略を立てる。
百人にも満たない覇天組が快進撃を続けるには、
ジャガンナートの智謀が欠かせない。
そのように重要な役目を担っていながら本人は一匹狼タイプ。
妙に気取ったところがあってマイペースを崩さず、
憎まれ口も多い。誰にも媚びず、仲間たちが和気藹々と
話している輪にも入ろうとしない。
嘗て武器商人の使い走りとしてナタクたちの故郷に潜入し、
大騒動を引き起こしたことがある。
以降、ナタクたちとは奇妙な友情で結ばれ、
覇天組にも作戦参謀(軍師)として加わった。
戦闘では大弓を用いるが、弦につがえる矢は特別なものである。
ルドラと同じように数世代前に陽之元へ入った移民の子孫で、
褐色の肌と銀の髪を持っている。
但し、本人は銀の髪を敢えて金色に染め直すなど
自分流の洒落っ気を貫いている。

好きなものは、クラシック音楽(演奏家としても一流)。
好きなことは、独り酒。
〈天河真嗣のワンポイント〉
ナタク、ニッコウ、シンカイ、ゲット、そして、ジャガンナートの五人は、
実は他作品の主人公格として生み出したキャラクターです。
ナタク、ニッコウ、シンカイのトリオが一本の軸で、そこにゲットが仲間入りし、
最終的に馴れ合いを好まない一匹狼のジャガンナートが加わると言う流れを
考えていました。ジャガンナートは戦隊ヒーローではブラックに位置するキャラ(笑)。
主人公チームのホゥリーに近い性質を持っていますので、
マリスとゲットのように、ホゥリーとジャガンナートを上手く対比出来たら面白そう。
知略の面ではラーフラ、ルドラと共にアルフレッドと渡り合っていきます。

覇天組局長の養子(むすこ)

平隊士(監察方所属)……ヌボコ(セシル)

局長の養子。覇天組では密偵に当たる「監察方」に所属し、
世界各地を旅しながらギルガメシュの動向を探っている。
シェインと同い年の少年でありながら精神的に自立しており、
思慮深い。養父でもある局長を支えるべく勉学に励む一面も。
政敵に暗殺された実父が古武術「聖王流」の使い手であり、
その縁もあってナタクに引き取られた。
ヌボコ自身、「聖王流」を体得しており、金剛杵と呼ばれる武具を
駆使して獅子奮迅の活躍を見せる。
ただし、「聖王流」本来の技よりも養父の編み出した喧嘩殺法が
得意であり、冷静沈着な性格と裏腹に戦い方は荒っぽい。
陽之元の民と移民の末裔との間に生まれたハーフで、
肌の色はナタクと同じながら銀色の髪を持っている。
実父は旧権力側の高官であったが、
先進的な視野の持ち主でもあり、内政改革を訴えていた。
探索時は銀髪を金色に染め、「セシル」と言う偽名を用いており、
フィガス・テクナーへ潜伏していた時期、
ジャスティンと知り合った。

好きなものは、シュペックカルトッフェル。
好きなことは、クラシックギターの弾き語り。

※本編に先立ち、番外編「その少年、異邦人につき」に
登場している。
〈天河真嗣のワンポイント〉
局長の養子と言うことで、谷(近藤)周平がモデルかと思いきや、
彼もまた他作品用に考えていたキャラクター。その作品でもナタクの養子になる予定で、
谷周平と立場が重なったのは全くの偶然です。
覇天組の所属ではありますが、今後のストーリーではシェインとも深い関わりを
持つようになります。
ラドクリフやジェイソン、ジャスティンと言ったストレートな「親友」ではなく、
もっと深い部分で意思を交わせる「ソウルメイト」として相対することになるかな。
シェインが〈トロイメライ〉の坂本龍馬ならば、ヌボコ(セシル)は中岡慎太郎。
養父と同じようにストーリーを強く牽引していくキャラクターです。




武闘集団の覇天組は、
戦いに挑むときには
それぞれ得意な武器を装備します。
最も特徴的なのは、
隊士全員が共通して身に着ける
漆黒のプロテクター!
全身武装した装いは、
まさしく秘密特殊部隊で、
敵の目には死神の集団のように
映るのです。
「隊士たちは必要に応じてアレンジを
加えています。刀を帯びる人間は
鞘を差す為に腰に帯を巻きますし。
局長のナタクにはリーダーの証として
プロテクターの上から白い外套を
羽織らせています。
目立ちたがりと言いますか、
死にたがりの世界ですね(天河)」



(プロテクターデザイン:神崎詩騎)
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覇天組隊内のそれぞれの役割

局 長

長官。全体の指揮を執り、最終決定権を持つ。

副 長

主として軍事面を統括。綱紀粛正も行う。

総 長

隊の運営の管理や対外交渉も担当。

軍 師

作戦参謀。

隊 医

隊内の医務を一手に担う。

勘定方

隊の経理や庶務を執り行う。

監察方

密偵、情報工作を実行する。

旗 持

行軍時の先頭。戦場でも局長の傍らで隊旗を掲げる。

技 手

他の隊士に同行して特殊装備のメンテナンスなどを行う。

一番組(先鋒隊)

戦闘では真っ先に突撃し、敵陣を突き崩す。

二番組(強襲隊)

戦闘では威力攻撃を担当。最大の攻撃力を誇る覇天組の要。

三番組(遊撃隊)

戦闘では遊撃を担当し、銃弾の嵐の中を駆け巡る。





天河真嗣のワンポイント~「覇天組誕生」に至る道


覇天組と言うのは、僕が〈トロイメライ〉より先にWeb上で公開し、
諸事情から尻切れ蜻蛉のまま中断してしまった作品の登場人物がベースになっています。
更に付け加えるならば、僕が生まれて初めて作り出したオリジナルキャラクター(笑)。
なので、付き合いは〈トロイメライ〉の原作シナリオより長い。
幾度かの設定変更はありましたが、ナタクは僕が最初に作った主人公キャラクター。
彼が使う古武術は、実は二十年以上時間を掛けて練り上げてきたものなんです。
当初の予定では、〈トロイメライ〉の主人公であるアルフレッドにも
この流派を体得させようと考えていました(実際、プレストーリーの初稿では、
そういうシーンも書いてたし)。
該当する作品は中心にナタクがあって、彼がニッコウとシンカイの故郷へ移り住み、
そこでふたりと義兄弟の契りを交わし、更にゲット、ジャガンナートと出会う――という
お話を書いておりました。ハハヤもそこでナタクの押しかけ弟子になる、と。
Web掲載はその辺りで中断されており、ラーフラとルドラは今までお披露目の機会も
ありませんでした(ふたりとも中断以降のストーリー展開で登場予定でしたので)。
ただ、古い付き合いだけに、今までお披露目の機会がなかったと言うのに、
台詞はスラスラと書けるもので(笑)。演劇で言うところのエチュードのような形で
何度か書いてはおりましたので(それこそ昔は漫画として描いてました)、
本邦初公開と気がしませんでした。
これはナタクたち他のキャラクターにも言えること。
彼らを実際に動かすのは八年振りくらいなのですが、
僕の中では驚くほど違和感がありませんでした。
長い年月を経て、フィールドまで変えてようやく登場となった「覇天組」。
主要人物の登場シーンを書き終えたときには、さすがに感慨深いものがありました。
ちなみに……役職名など新撰組ネタが随所に仕込んでありますが、
実は後から当てはめたもので、「覇天組」の直接のヒントは新撰組ではありません。
活動内容だって新撰組とは微妙に違いますしね。
組織の体質やリーダー論も覇天組とローフルダークは
対比になっていくのではないかと期待しております。