<トロイメライ> 制作会見発表!




さる三月、<フェイク2(仮題)>改め<トロイメライ>の制作発表会見が行われました。
ダイジェストのみですが、その会見の模様をお届けいたします。
当日、列席いただきました皆様、誠にありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!




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■正式タイトルと企画の概要について
天河:
あけましておめでとうございます(もう三月ですが)! 
天河無学でございます。
年度末と言うお忙しい時節にも関わらずお集まりいただきまして、誠にありがとうございます!
制作ブログ等で<フェイク2>と仮題してまいりました、FoFスタイル第2弾の正式タイトルが



<トロイメライ〜その声を忘れないから>



に決定しましたことをここにご報告申し上げます。


かにきめら:
わーわーわー! ついに正式タイトル決定ですね。


天河:
前作は聖剣伝説3を題材とした二次創作のシリーズでしたが、今回は完全オリジナル作品です。
主軸となるWeb小説に付帯する設定資料やストーリーにマッチした音楽、
挿絵などを複合させ、ひとつの大きな作品にパッケージするというスタンスは
前作と同様ですが、<トロイメライ>はその規模をさらに拡大した形となります。
同人活動としては異例とも言える制作期間を設けておりまして、
企画そのものは2006年にスタートしており、執筆の準備だけで一年以上費やしています。
また、専門スタッフを募って屋外ロケ撮影も行っています。
アマチュアの同人活動で、ここまで大規模な集まりはきっとこのプロジェクトだけなんじゃないかと
誇りに思う半面、大風呂敷を広げ過ぎたかと時々ちょっと心配になりますが、
スタッフ一同、粉骨砕身で頑張っております! 全員野球です!
力みすぎるあまり、僕は既に二回倒れてます(笑)。
もしも何かあったら、激極くんに後は頼んであるので。よろしく、激極くん!


激々極々:
頼まれた覚えはないぞ(笑)。


天河:
あれ? そういう契約書が確かあったと思うんだけれども、夢でも見てるのかなぁ。
もしかして名義がエビス丸さんになってるかも。
じゃ、二人によろしく頼む、と(笑)。


エビス丸:
私も頼まれた覚えはありません(笑)。


激々極々:
契約書? 人、それを文書偽造と言う(笑)。


天河:
ま、跡目相続の相談はともかくとして、
激極くんとエビス丸さんに声をかけたところから今回の<トロイメライ>は始まりました。
その前後に、特別顧問として企画全般のアドバイスをお願いしているさめじまさんにも話をしていて。
企画が動き出した2006年末の段階では概ねこの四人を中心に企画を練っていました。
そこから少しずついろいろなスタッフが合流しまして、現在、十人を超える大所帯となっています。
もうこの時点でアマチュアって言うか、会社規模じゃないかと思うんですが(笑)。


―――個人が発足させた創作企画としては、かなり大掛かりな規模のようですね。


天河:
最初期から参加している二人は、今、この状況をどう思ってるんでしょうか?
まさかロケ撮影までするとは思ってなかったんじゃないかな、さすがに。


激々極々:
まさかここまで大かがりになるとは思ってもみなかったっていうか、
自分がここまで制作に関わることになるとも思っていなかった。
はっきり言って今ここにいるのは天河君に騙されたからですし(笑)。


エビス丸:
そうですね。天河さんが小説を書き、
自分がキャラデザして挿絵をつける程度のことしか考えてませんでした。


天河:
僕としても、お話のクオリティでもプロジェクトの規模でも前作を超えるものを作りたかったし、
ここまで大掛かりなプロジェクトは、きっと三十代、四十代になったら難しくなるだろうから、
今のうちにやれることをやっておこう、と。
青春の輝きを残しておきたいと言う、一種の想い出作りが今回のプロジェクトの発端です(笑)。


エビス丸:
気がついたら、色々描いた物の数が結構すごいことに(笑)。


天河:
前作【フェイク・オア・フェイド】を脱稿してすぐに企画の概要を練り始めまして。
その間、キャラクターの原案を描いてエビス丸さんに渡したりして。
先ほどもお話ししましたが、素材作成の準備だけで一年費やしてます。
今回のお話は、実は僕が高校生の頃に書いたRPGのシナリオを原作にしているのですが、
ベースがあるからプロットを組むのもきっと早く終わるだろうと思っていたら、
筆を進める内に色々と膨らんでしまって………今では原作から大きくかけ離れています。
だから一年も使ってしまったと言う(苦笑)。
でも、故ビリー・ワイルダー監督も「準備に時間をかけた分だけ良い作品が生まれる」と
仰られていましたし、準備に費やした一年間は決して無駄ではなかったと思います。




■ストーリーについて


天河:
事前に公開しました資料書類やプレストーリーでも発表した通り、
今回は一人の青年軍師を主人公にしたSFロマン軍記です。
主人公「アルフレッド・S・ライアン」と彼を取り巻く仲間、過酷な環境、
押し寄せる時代の波を壮大なスケールで描く一種の大河ドラマ。
普段、Web小説を読まない方、アマチュア集団の作品なんかお粗末なだけと思っている方。
お待たせしました、<トロイメライ>はその常識を覆すお話です。
……言い切ってしまってから、ものすごい不安に襲われてます。
常識を覆せるお話になれればいいな、と訂正させてください(笑)。


激々極々:
小心者め(笑)。


天河:
内容としては…前作は青春冒険活劇をコンセプトにしてお話作りをしていきましたが、
今回はそこから一歩先に踏み込んで、ほんの少し大人っぽいお話にしようかな、と。
難しい問題や事件をライトノベル内…あ、目指す路線はライトノベルなので。
ライトノベルへ盛り込むことで、若い世代、とりわけ学生の皆さんが
社会問題について考えるきっかけになればいいな、と。
僕自身、学生時代にそうした作品へ出会ったことが問題意識を持つきっかけになりましたので。
お話の内容はともかくとして今回も子供向けに作品を第一に考えています。
と言っても、エピソードそのものは、子供目線に下げるどころか、
ライトノベルとしても相当に厄介なものになっていますが。
でも、面白いものには、たとえそれが少々難解な内容だったとしても、
読者は必ず反応を示してくれると思うし。
ちょっと方向性が違うかもですが、SFならではの「読み解く面白さ」に触れて欲しいですね。
…なんだか、さっきから自分たちの首を絞めている気がしてなりませんが(苦笑)。
この場を借りて聞きたいんだけど、スタッフ的に今回のお話はどうなのよ?


激々極々:
大変です(笑)。特に後半とか、どうやってわかりやすく説明するべきか、
今から悩んでます(涙)。


天河:
前作でも前半と後半とで雰囲気を分ける造りとなっていましたが、
今回も前期パート・後期パートと言う具合に二部構成となっています。
冒険活劇の様相が強い前期パートを終えて後期パートに入る頃には政治劇さながらの、
ライトノベルで扱うには相当に難しい問題がいくつも出てきますので、
現在、それをどう噛み砕いて説明するのか、政策担当委員会のようなチームを組んで
話し合いを進めている最中です。
こう言う試みも、他のサークル活動ではあまり類例を見ないと思いますね。


かにきめら:
このご時勢。政治劇もいろいろ効果的かもしれないですね(いやでも詳しくなる…)。


天河:
今回のお話は僕が高校時代に書いたゲームシナリオが原作になっているのですが、
その時点では異なる惑星に迷い込んでしまった主人公の冒険を描く、
いわゆる異世界ファンタジーでした。
今回、改めてこのストーリーを練り直すにあたって、主人公を異世界へ迷い込ませるのでなく、
異なる世界に迷い込んできた人々を受け入れる側として描こうかな、と。
いわゆる異世界ファンタジーの逆回しを思いつき、そこから難民を題材にしようと発展させていきました。
何も知らないどころか、何の社会的保障も得られないような世界に迷い込んできた人間は紛れもなく難民。
難民と、それを受け入れようとする人々との間に生まれるドラマが今回のメインストリームです。
幸い、今回のプロジェクトには政治経済に明るい人間がたくさん参加してくれているので、
難民救済の対策方法は比較的練りやすいかな、と思っています。
対策本部長の激極くんは頭抱えていますけれども。


激々極々:
これは誇張表現でなく、たまに本当に抱えてます(笑)。


天河:
難民を横糸のテーマとするなら、夢を縦糸のテーマとしています。
これについては実際に本編を読んでいただいて、そこから感じ取って貰えればうれしいな、と。
基本的に登場人物には、それぞれ夢をキーワードにした何らかの要素を含ませています。
夢って、寝ているときに見るモノ以外にも、理想や欲望とも言い換えられると思うんですよ。
登場キャラクターの数だけある夢の在り方に僕らなりのメッセージを感じて欲しいところです。
こと難民問題については、夢さえあれば平和的に解決できると言ったような
ご都合主義的な展開を極力省いて、極めてシビアに描いていきます。
迫害や食料危機、民族差別と言った難民問題が含む暗黒面からも僕らは逃げません。
過酷な現実を描いてこそ、難民問題の核たる部分に迫れるんじゃないかな、と。
ライトノベルとしては非常に異質な作品となるでしょうが、そうしたことに対する問題意識が
薄まっているこの時代だからこそ、若い学生さんたちのために
こう言った作品を作る意味があると思いまして。及ばずながら力を尽くしておりますです。
と言いますか、こう言うハードな題材を扱う代物をラノベの範疇に入れて良いんですかね。
どうなんでしょう、そこらへんに詳しいチーフデザイナーさん?


エビス丸:
うお、いきなり振られた(笑)。ライトノベルと言っても、
扱う題材に制限はないと思いますよ。むしろ最近のラノベが偏りすぎてるだけで。


天河:
制作発表の席でこう言うことは言うもんじゃないかもですが、
ウケ筋とか巷を騒がせる萌えとか、ライターチームは全然わからないんですよ。
普段読んでいる本と言えば、ライトノベルとは似ても似つかない堅苦しいものばかりですし。
そう言う意味でも、今回は他に類を見ないライトノベルになると思います。


激々極々:
その時点で既にライトノベルじゃない気がするんですが(笑)。




■スタッフ紹介


激々極々:
激々極々(げきげきごくごく)です。
主な仕事は執筆と先ほどの説明があったとおり、政治と経済関係についてアイデアを出しています。
今回はヘビーというか、難しいというか、そういうものが主題になっていまして、
それをどこまで分かりやすく、そして面白くしていくかで苦悩している日々であります。
なんとか自分のモアベターを尽くして頑張っていきたいです。


天河:
激極くんには、最初、簡単な旅行体験記を書くだけだからと話して参加して貰いました。
声を掛けた頃、丁度、彼、インドネシアを旅行していまして。
その体験記を劇中劇のような扱いで書いてくれ、と。短いから全然大変じゃないと言いくるめたのですが、
いざ始まってみたらとんでもない世界だったと言う(笑)。
今ではクオリティマネージャーまで兼務してもらっています。
明らかに最初の話と違うのだけど。ま、騙される方が悪いってことで。


激々極々:
騙す方も悪いだろうよ(笑)。


天河:
彼の起用の決め手になったのは、なんと言っても家まで歩いて三十分かからないこと。
これならいつでも文句を言いにいける(笑)!


―――なんと言う理由(ここでついに出席者からツッコミが!)!


激々極々:
念のため断りをいれますが、本当に文句を言いにきたことはありませんので。


天河:
僕がウィリアム・リンクなら、激極くんはリチャード・レビンソン。
何でも言い合えて、かつ高次元の相談ができる相手なのは間違いないので、
こうやって無理難題を吹っかけては困らせてます。
頼りになる相方がいてくれて、本当に助かっています。
彼と、今日欠席している、メカニックデザイナーの半券さんは、僕にとって右脳と左脳。
本当にいろいろな相談に乗ってもらっています。


エビス丸:
エビス丸と申します。
キャラデザインやパブリックイラストの作成など、主にビジュアル的な面を
色々やらせていただいてます。
と言っても、天河さんの原画の完成度が高いので、自分の手を加える部分は少ないのですが。


天河:
エビス丸さんは細部に渡るデザインのこだわり方に惚れ込みまして。
企画を始めてすぐにチーフデザイナーとしてお声を掛けさせてもらいました。


―――イラスト、拝見させていただきました。
今回の主人公アルフレッドはクールな美形をコンセプトにされているのですね。素敵です。


天河:
ただ、一点問題なのが、女性キャラの胸を大きく描き過ぎるところなんだよなー(笑)。


エビス丸:
こだわりって言うか、思い込みって言うか(笑)。胸の話はするなぁ!!(笑)


天河:
キャラクター名にちなんで「トリーシャ・ショック」という事件が
プランナー内で物議を醸していまして。
全く想定していなかったキャラの胸まで大きくデザインされちゃったんですよ。
あのときばかりはどうしようかと思ったよ(笑)。


かにきめら:
なるほど、なるほど…ニヤニヤ。


エビス丸:
だって、原画がそんな感じだったんですもの(笑)。
しかし、そんな事件が起きていたとは初耳ですな。


天河:
この日の為に取っておいたんですよ(笑)。
でも、「トリーシャ・ショック」は結構ね、真剣に驚いたよね(笑)。


激々極々:
まあね(笑)。


エビス丸:
こっちがショックだよ(笑)。


ムツ:
如月睦月(通称ムツ)です。
デザインチーム所属で、エビス丸さんのサポートを主に、
ちょっとしたイラストや挿絵なんかを描いていく予定です。
技術面ではなかなか至らないところもありますが、お世話になった天河さんのためにも、
少しでも面白く魅力あるものがかけたらなーと思ってます。


―――ムツさんのイラストは女性らしく優しさや愛らしさが溢れていますから、
そういう場面を描かれるのを期待しております。


エビス丸:
ムツさんにはいつも色々助けてもらってますよ。
ちょっとしたサポートどころか、結構な部分を任せちゃってます。
描くキャラもすごく優しい魅力にあふれてますよ。


天河:
ムツさんは、何と言うか、口説き落としました(笑)。
某イベントの主宰で忙しいときにアプローチを仕掛けて、だいぶ困らせたと思います(汗)。


ムツ:
いやぁとんでもない! まさにあの時の励ましがあったからこそ、
今ここに至ると言ってもいいわけで。ありがたいことですよ〜。


天河:
エビス丸さんとムツさんがタッグを組んだことで作品の印象がグッとポップになりました。
<トロイメライ>は「萌えキャラで大河ドラマを作る」と言う側面もあるのですが、
それはお二人の力によるところがとても大きいと思います。
ライター陣には萌えを理解する素養が著しく欠けているもので、
二人が参加してくれていなかったら、もっともっとお堅い印象になっていたと思います。


栞:
萌えは世界を平和にする効果があります。


ムツ:
そうそう、難しい話も、萌えと言う要素が絡む事によってぐっと読みやすくなるというか。


エビス丸:
おかしいな、萌えを描いているつもりはないのですが…(笑)。


天河:
でも、ライターとしては「脱・萌え宣言」を目指したいところなので。
そう言った意味では、今回のプロジェクトは僕&激極VSエビス丸&ムツの、
異文化同士の激突の記録です(笑)。


かにきめら:
かにきめらです、このプロジェクトではモンスターデザインを担当しています。
モンスターとは言いますが、かなりメカの要素が強くて、
感覚的にはサブメカデザインと言ったほうが来ますね。


―――機械的な敵、とてもとてもカッコいいです。やっぱりメカが描ける人は違うと思いました。


かにきめら:
モンスターというだけあって主人公達の敵として立ちはだかるキャラクターですので。
面白さを第一に考えています。
やはり面白いロボットアニメもRPGもサブメカやモンスターデザインが優れているものが多いですし。


天河:
かにきめらさんはサイトで描かれていたメカイラストに一目惚れしまして。
この才能は埋もれさせるべきじゃないと思ってスカウトしました。
細部のギミックとか本当に考察が凝らされてあって、デザインがあがってくる度に
僕と激極くんは感激しっぱなしなんですよ。


激々極々:
ですね。メガテニスト(=真・女神転生シリーズのファンの意)を
ニヤリとさせるネタがあったり。


天河:
プランナー二人して「ここの機構の解釈がすごいよねー」とかニンマリしてて(笑)。
かにきめらさんの才能に触れられただけでも、このプロジェクトを進めてきた甲斐が
あったというものです。


かにきめら:
実際何体かのデザインが他のスタッフの人たちに評してもらって嬉しいですね。


エビス丸:
かにさんのメカマニアぶりには、いつもロボ好きの魂を震わされますよ。


かにきめら:
個人的に大変だと思うところは「主人公サイドと張り合える相手なのか」といったところです。
強すぎず弱すぎずのさじ加減でしょうか?


天河:
むしろ完成度が高過ぎて主人公サイドがピンチになりそう!
でも、それくらいのバランスが丁度良い気がする。かにきめらさん入魂のモンスターたちは、
敵役であると同時に<トロイメライ>の大事な主人公グループの一つです。


かにきめら:
とはいうものの、天河さんのプロットあってこそのデザインですので、
プロットの内容でも私と天河さんたちとで解釈が違っていたりとか…。


天河:
ストーリー上、どうしてもメインストリームに絡むのが難しいのですけど、
少しでもかにきめらさん入魂のモンスターを活躍させられるよう僕らも頑張ってお話書こう、と。
後からあがってきたデザインに合わせて本編を書き直したりとかね。
そう言う無茶をやろうと思ってしまえるほど、かにきめらさんのデザインはクオリティは高いです。
そうした柔軟性のある制作体制は今後も維持していきたいですね。


かにきめら:
というわけで微力ながらがんばっていきます!


栞:
朔神栞(さがみしおり)です。
一部執筆と物語環境開発の肩書きを天河さんから頂きました。
ちまちまと風景や小物のイメージなどを主に手探りではじめています。
初めての事で本当に手探り…(汗)。あまりたいした事はしていないので
雑魚モンスターか何かだと思ってください。


―――栞さんの書かれる物語では、心理描写や背景描写が細かく繊細で
温かさのあるシーンとか素敵ですよね。


栞:
あわわ…ありがとうございます!!


―――勿論、天河さんや激々極々さんの書かれる文章も男性らしい力強さとか
ドラマチックな表現とか、素晴らしいと思いますよ。


天河:
ありがとうございます。


激々極々:
そう仰っていただけるとありがたいです。


天河:
栞さんにもプロジェクト発足の初期から参加してもらっています。
初めてオフラインでミーティングを開いたのも、僕と栞さんとエビス丸さんの三人でした。
あれってもう二年前でしたっけ?


栞:
二年前ですね、もうそんなに経つんですねー…懐かしいです。


天河:
あれからだいぶ大所帯になりました!
繰り返しになりますけれども、あの頃はロケ撮影のチームまで参加するとは、
企画した僕自身も思ってなかった(笑)!
その頃はまだ参加していなかったびるば清水さん。今回の会見には残念ながら欠席ですが、
コメントを預かっているので代読させていただきますね。


ムツ:
よろしくおねがいします!


天河:
「拙作ではありますが、この<トロイメライ>の奥深い雰囲気を壊さずに、
皆様が作品を楽しむ一助となれば幸いです」とのことです。
びるばさんにもイラスト関連の仕事をお願いしていますが、
他の二人とはちょっと異なる作業になりまして。
きっと発表時は驚きをもって迎えられると思います。


―――びるばさんは構図やデッサンが素晴らしい絵を描かれますから、期待大ですね。


エビス丸:
ムツさん、かにさん、栞さん、びるばさん…。力のあるスタッフに支えられて、
すごく心強いです。


栞:
びるばさんの秘密作業、楽しみにしています。


―――びるばさん、一体どんな作品をどういった形で発表されるのか、本当に楽しみです。


天河:
続いてWeb制作に協力してもらっているエミージョ2世さんからもコメントが。
「あまり、というかほとんど役に立っていませんが、今後に期待でおねがいします」とのことです。


―――ずいぶん壮大なプロジェクトなのですね。


天河:
恐ろしく規模の大きなプロジェクトになりつつあります。
ロケ撮影スタッフとして、ももりんさんとチゲラさんにそれぞれ参加してもらっていますし。
今年も春から夏にかけて第二次ロケを予定中で。海辺のシーンや役所街を撮影することになっています。
忘れてはならないのが、イメージソングを担当してくれている
サカオくんとノレマくんのバンド、S.M.Turkey。
彼らとは今後も色々な面でタイアップできないかと現在交渉中です。
イメージソング「キャサリン」の作詞を担当しているノレマくんには、作中に登場する歌の詞も
書いていただいております。
「キャサリン」は数年前に出来上がっていて、デモテープも貰っていたんですよ。
プロットを組み立てている内に<トロイメライ>のストーリーにマッチしてることに気付いて。
いずれフルコーラスをアップしますのでお楽しみに!


激々極々:
次でおおとりか。


天河:
では、最後に僕から…。今回も照れくさいお話書いてます、天河無学です。
原作と企画やら制作総指揮やらと色々ごちゃごちゃ肩書きを付けていますが、早い話が雑用係です。
スタッフの皆さんが気持ちよく作業してくれる環境作りが主な仕事ですね。


―――これだけの企画を立てられる、その実行力にこそ拍手です。


天河:
自分が慕う人たちとチームを組んで一つのプロジェクトを進められる喜びを噛み締めながら、
今後も頑張りたいな、と。ええ、気合いが入ってます!
今回は軍師を主人公にしたお話ですので、今、日本でもっとも有名な名軍師の山本勘助公のお墓にも
成功祈願をしてきました。もちろん徒歩で行ってきました! 優れた軍略を授けて欲しい、と。
お百度参りではありませんが、そうやって願掛けに行ってしまうくらい、今回、気合いが入ってます!


激々極々:
自宅から徒歩一時間無い距離で何を偉そうに(笑)。


エビス丸:
最初のミーティングから二年ですね。
あのときは、ここまで企画が大きくなるとは思いませんでした。




■タイトルの由来について


―――<トロイメライ〜その声を忘れないから>と言うタイトルに行き着いた
大きな理由とかはあったりしますか?


天河:
テーマを夢とすることは最初から決めていたので、
色々と調べる中でドイツ語で夢を意味する“トロイメライ”を当てはめてみました。
また、作中に登場する特別な能力を同義語の“トラウム”とネーミングしたので、
テーマと作品を象徴する能力を引っ掛けて、響きの似通う言葉を選んだと言う部分もあります。
一種のダブルミーニングですね。


―――なるほど、ドイツ語だったのですね。


ムツ:
ドイツ語だって言うのは初めて知りました! 勉強になります〜。


天河:
ちょっと待て、そこのスタッフ(笑)!


栞:
タイトルは同名の曲からだと思ってました…。


天河:
あれは、途中で被っていることに気付いて困りました(笑)。
高校の頃、原作シナリオを書いた時点でタイトルは<トロイメライ>に決めていたのですが、
その頃はシューマンに同名の曲があるなんて知らなくて。


栞:
他の言語の「夢」に変えようと思わなかったのはこだわりですか?


天河:
そこはこだわりですね。人生で初めてドイツ語使ったタイトリングだったし(そこかよ)。
まあ、ドイツ語初挑戦云々はともかく、“トロイメライ”というのが個人的にですが、
とても綺麗な響きに思えて。字面も見栄えも良いし、とても気に入っています。
お話の内容そのものは夢いっぱいどころか、綺麗な響きとは真反対にハードなので、
とりあえず綺麗な音色を紡ぎ上げたシューマン先生に謝っておくです(笑)。


激々極々:
やっぱ意識してるんじゃん(笑)。


天河:
サブタイトルについては、本編を最終回まで読んで貰えると
初めて意味がわかるような設定になっています。どうぞご期待ください!




■結びに…


天河:
本日ようやく発表の席にまで漕ぎ着けた<トロイメライ>。
レギュラーシーズンの開始は2010年度からになっているので、
正式タイトルを発表してからもだいぶお待ちいただくことになるのですが(汗)、
それまでにポロポロと情報を提供できるようスタッフ一同、より一層頑張ってまいります。
今後は本編執筆用に各スタッフが書いたプレストーリーなども掲載していきますので、
こちらもお楽しみに!


エビス丸:
それにしても、初めてタイトルを聞いてから二年、
ついにここまでこぎつけたんですね〜。


天河:
小さい頃から「プロメテウス・オペレーション」や「火星の王女」といった
古典SFを読んで育ってきた人間ですので、SFは一度は挑戦したいジャンルでした。
と言っても、元来のひねくれた性格がオーソドックスなSFを書かせないよう邪魔をしまして(笑)。
SFの世界を描くと言うよりも、現実世界でSFな出来事、言い換えれば途方もない超常現象が起こったとき、
どうやって対処するのかをシミュレートして、それをクローズアップする形を取っています。
映画「アルマゲドン」などのストーリーに照らし合わせると、なんとなく解っていただけるんじゃないかな、と。
メタSFとでも申しましょうか。SFな世界観の中で、SFと言うジャンルを考えるお話になってます。
もちろんただ難解なわけではなくて、軍師が主人公らしくダイナミックな合戦シーンが続きますし、
コメディタッチのシーンもふんだんに盛り込んであります。
メタSFである前にまずエンターテインメントとしての面白さを追求していますので、
様々な切り口からお楽しみいただけるんじゃないかな、と。
宣言した「常識を覆す作品」になれるようスタッフ一同、全身全霊を尽くす所存でありますです。
途方も無い長丁場となりますが、何卒、よろしくお願いいたします!


(2009年3月某日収録)


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