トラウムファイル No.1
グラウエンヘルツ
User アルフレッド・S・ライアン Pattern アルタネイティブ(※便宜上、こちらに分類される) Form 異形の魔人への変身(トランスフォーム) Special 分子レベルで物体を消滅させるガス『シュレディンガー』の発生
Profile
極刑の執行官あるいは厳めしい裁判官を彷彿とさせる衣を纏い、
その身には分子分解を灰色のガス『シュレディンガー』を帯びる異形の魔人。
ネックレスとしてアルフレッドが首から垂らしている灰色の銀貨が変身の媒介で、
これが鳴動した時、アルフレッドは魔人へと姿を変える。
首の付け根あたりから『アンカーテール』と呼ばれる多関節の骨格(猫の尻尾とも呼ばれる)が
張り出しているほか、肩にも同質の角が見られる。
この角は取り外しが可能であり、コート裾の金具に接続して爪のように用いることも。
シュレディンガーとアンカーテールの攻撃能力は極めて高く、
全トラウムの中でも一、二を争うほどの戦闘力を発揮するものの、
変身のタイミングを自分でコントロール出来ないという致命的な欠陥がある。
絶体絶命の危機に発動するかと思えば、瀕死の重傷を受けても変身出来なかったり、
さして苦戦する事のない相手に対して変身してしまったりと、タイミングは気まぐれそのものである。
また、変身解除のタイミングもコントロール出来ず、逆転を狙える状況で通常の状態に戻ってしまうケースも。
突然の変身と解除はあまりにタイミングが読めない為、戦術の手段として計算へ組み込んでいくのは極めて難しい。
この危険極まりない状態は、トラウムの維持が不安定なのではないかと仮定されているものの、具体的な原因は未だに不明である。
Staff Comment(天河真嗣)
「主人公が実装するのにふさわしい特殊能力とは何ぞや?」と頭を悩ませたのが
原作シナリオへ取りかかる前のこと。学生時代の話ですね。
ストーリーの方向性を模索して資料を読んでいるときに変化、変身と言うキーワードに行き当たり、
いっそ変身ヒーローにしてみようかな、と。
最初のうちは特撮ヒーローや獣人などイメージが固まらずに迷走したのですが、
とあるファッション雑誌で鳥肌立つほど格好良いロングコートを見て、「よし、コレだ!」と(笑)。
殆ど即決でロングコートに落ち着きました。
原作シナリオでも今回の企画でも、キャラクターデザインの原案は僕のほうで作ったのですが、
誕生当時から大幅な変更はしていません。
今回の企画を立ち上げるにあたって、企画書やキャラクター設定資料を
僕の師匠、さめじまさん(トロイメライのアドバイザーでもあります)にも読んで貰ったのですが、
変身に対するデメリットや制約を設けてはどうかとアドバイスを頂きまして。
そこから「変身のタイミングが自分で選べない」と言うアイディアが生まれました。
いつ変身出来るのか、また解除されるのか全くわからない変身ヒーローと言うのは、
今にして思えば、なかなか珍しいですね。
グラウエンヘルツ=灰色の心臓と言う名称も、原作シナリオのまま。
必殺技の名前や猫と言うキーワードからピンと来た方もいるやもですが、
量子力学でお馴染みの「シュレディンガーの猫」が元ネタです。
「変身のタイミングが自分で選べない」と言う設定ともマッチしていて、
個人的にお気に入りです。
トロイメライの世界観は、全体的に量子力学へのロマンを多分に含んでいるので、
それを象徴する意味をも内包しています。
灰色の銀貨と言う変身アイテムは、某ヴィジュアル系ロックバンドへのオマージュです。
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