2010年からスタートした<トロイメライ>は、いよいよシーズン1のクライマックスに突入!
軍師が主人公の物語だけにクライマックスは数万もの軍勢がひしめき合う大合戦となりました。
合戦の舞台は、広大な砂漠地帯!
主人公たちの檜舞台ともなるこの合戦を盛り上げるべく
<トロイメライ>チームは背景素材のロケ撮影を敢行しました。
とは言え、さすがにサハラ砂漠へ飛ぶような予算はありません。
しかし、シーズン1最大の見せ場とも言うべきこの合戦でキービジュアルを用意できないのは口惜しい!
そんな思いがスタッフを西へと向かわせたのです。
砂漠の合戦のロケ撮影地に選んだのは、鳥取砂丘!
「日本で砂漠の風情を撮影できるのは、ここしかない!」と言う製作総指揮・天河の判断でした。
撮影に臨んだのは、昨年(2012年)の8月。
鳥取砂丘での撮影は、その美しい景観を壊さない為にも使用できる機材が限られます。
日本が誇る財産を大切に使わせていただくべく、
<トロイメライ>チームも細心の注意を払って撮影に臨みました。
然るべき機関に連絡を取り、自然公園法上の問題がないことも確認し、いざ鳥取ロケ!
ロケ当日は休日と言うこともあり、たくさんの観光客で賑わっておりました。
もちろん、撮影は皆様の邪魔にならないように隠密行動(笑)。
まず驚いたのは、写真で見ていた以上に砂漠だったこと。
浜辺と言う立地条件から、奥ゆかしい空間を想像していたので、まずここで度肝を抜かれました(天河談)。
鳥取砂丘のなんと雄大なこと! 砂漠の戦いの素材撮影が成功することを我々は確信しました。
砂漠!
どこからどう見ても砂漠!
砂漠のオアシス!
これぞ砂丘!
砂漠のシーンの素材を撮影していると言うこともあるのですが、
鳥取砂丘と言う場所は、僕らを現実から引き離して遠くの世界へ誘ってくれるようでもありました。
お留守番だったメンバーの中には、現地から送られた写真を見て
「エジプトに行ったんですか!?」と驚く人も。
どうやら<トロイメライ>は、砂漠のシーンにふさわしい素材を確保できたようです。
フリー素材の写真にはない、「これぞ<トロイメライ>!」と言うこだわりの素材を
たくさん撮影することができました。
鳥取砂丘撮影分の素材が最もたくさん使用されるのは第14〜15回ですが、
このうち第14回は、なんと鳥取砂丘のロケからインスピレーションを得た天河が、
急遽書き下ろしてしまったと言うスペシャル版!
第15回も砂丘での戦闘シーンを書き加えるなど、大幅なボリュームアップが図られました。
結果、シーズン1クライマックスの「両帝会戦」は、
前後編2回に亘って描かれることに(※本来、「両帝会戦」は1本のエピソードでした)。
この件に関して天河は、「ここがシーズン1の頂点。様々な人間関係が一旦収束する大切な戦いなので、
相応の規模が必要。そのスケール感を完璧に表現しうる素材が確保できたのなら、
僕も全力を注がなければならないと思いました」と振り返っている。
書き下ろし分まで含めると、第14〜15回の初稿に対する加筆量は数百ページ以上。
ライターの創作意欲をも駆り立てる鳥取砂丘、恐るべし!
<トロイメライ>にとって素晴らしいロケ撮影となりましたが、
遠征ならではの苦労がなかったわけではありません。
最大の珍事は、撮影を主導する天河本人が熱射病で倒れそうになったこと!
猛暑日の撮影にも関わらず、水分を車中に置き忘れた天河、
「帰ってから飲めばいいや」と簡単に考えていたところ、
撮影を終えて戻ってくる頃には、完全なる脱水症状に見舞われていました。
「これは本当に命に関わるかも知れない…」と、一時期は最悪の事態も想定したほど。
慌てて大量に水分を補給し、塩飴や昼食で塩分を摂取し、早めに宿所に入って休み、
どうにか事なきを得たものの、一時は動けなくなってしまいました。
そう言えば、天河、眠くなるからと言って朝飯も摂っておりませんでした。
前日も満足には寝ておらず、遠征時の体調管理には注意しなければならないと
改めて反省した様子でした。
鳥取砂丘ロケがもたらした、
奇跡の大合戦を見よ!
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