ピナフォア・ドレッドノート Pinafore Dreadnought

テムグ・テングリ群狼領の女戦士で、当初は新参者のゼラールへのお目付役として軍団に入り込んだのだが、間もなく彼の持つカリスマ性に心を打たれ、忠実な側近となった。
ゼラールに対する慕情は極めて強く、彼の為には命を投げ出すことも厭わない覚悟を秘めているが、
あらゆる意味で常人を超えた“閣下”のハートを射止めるには、情熱だけではなかなか通用しない模様。
馬軍の中でもとりわけ由緒正しい旧家の出自で、ゼラール軍団に加入さえしなければ将来も安泰と言う身分であった。
そうした身分や家柄を捨ててまでゼラールに走ったことから馬軍のみならず一族の中でも
微妙な立場に置かれている。
ラドクリフとはゼラールの寵愛を巡って火花を散らすライバル関係にある。

使用するトラウムは、大量の浮揚爆弾を撒き散らして敵陣を壊滅させる
『イッツァ・マッドマッドマッド・ワールド』。

本来、テムグ・テングリ群狼領ではトラウムの使用が固く禁じられているが、
これを不毛と見なすゼラールの指示によって自身のトラウムを解放した。

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製作総指揮:天河真嗣によるコメント
ゼラールが所属する組織につきひとりずつ有能な人材を軍団員にヘッドハンティングしていこうと言うのがそもそもの出発点で、
テムグ・テングリ群狼領代表兼紅一点として生み出されたのが、ピナフォアです。
最近になってようやっと慣れてきましたが、プロット段階では全く別の名前を持たせていました。
ピナフォアは戦闘力の高さや過激な言行に合わせて、強そうな響きを持つネーミングと言うのを念頭に置いており、いっそ軍艦の名称を組み合わせみよう、と。
「ピナフォア」も「ドレッドノート」も、どちらも軍艦にちなんだ名前です。
「ドレッドノート」は“超ド級”の語源となった戦艦の名称。
ファーストネームは、「軍艦ピナフォア」と言う大昔のコミックオペラから拝借しております。
結果、軍艦縛りと言う前提条件を満たしつつ、女の子らしい響きも確保できました。
ピナフォアに関してはゼラール絡みの発言がいちいち過激で、僕の書いた台詞を読んだ激極に
「これはどうなんだ…」と渋い顔されることもあります(笑)。
ドギツい台詞周りは、ブリティッシュコメディよりもコメディエンヌの久本雅美さんを参考にしてます。
日本人的にマチャミのドギツい台詞は、ある種の刺激のシンボルとして伝わりやすいかな、と。

トラウムの名称は、スタンリー・クレイマー監督の映画『おかしなおかしなおかしな世界』の原題が出典元です。


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イラスト:ムツ