ラドクリフ・M・クルッシェン Radcliffe Makosica Kruschen もとは古代民族マコシカの出身。ホゥリーの愛弟子で、両親を早くに亡くしたラドクリフにとっては養父のような存在。 愛くるしい顔立ちや華奢な体つきから性別を間違われてしまうことも多いが、れっきとした少年である。 少女と誤解されることは最大のコンプレックスであり、普段は物腰穏やかなのだが、 性別を茶化された場合、ムキになって相手に食って掛かることも。 将来に対する不安を抱えていた頃、旅の途中であったゼラールと知り合い、彼のカリスマ性に惹かれて仲間に加わった。 集落を出奔した恰好であるが、酋長のレイチェルはラドクリフの決断を尊重。マコシカの仲間たちとの関係も良好である。 自分のことを導いてくれるゼラールには妄信的な尊崇を寄せており、 同じ側近のピナフォアとは彼の寵愛を巡って常にいがみ合っている。 年齢が近いシェインとはお互いに意識し合う間柄となり、親友兼好敵手と言う名コンビになっていく。 同年代の友人を持たなかったシェインにとってラドクリフは掛け替えのない存在。 これはラドクリフも同様であり、シェインとの出会いは彼の心情を大きく変えていくことになる。 使用するトラウムは、エネルギーを吸収して自分の物にしてしまう水瓶 「フォックス・アンド・グレープス」 ホゥリー直伝のプロキシはかなりの腕前で、彼から授かったワンド(棒杖)へ魔力を宿し、 弓矢のように使う「イングラム」と言うプロキシを最も得意とする。 また、クリッターが繰り出す異能をプロキシによって再現してしまうなどエミュレーショニア(模倣者)としての才能にも恵まれている。 ------------------------------------------------------------------------ 製作総指揮:天河真嗣によるコメント 僕が高校の時分に書いた原作シナリオにもゼラールは登場していましたが、 その当時は単なる小悪党で、現在のようなカリスマ性は皆無だったんですよ。 必然的に理解者や仲間もナシ。虫けらのようにやられてしまう役に周辺人物は必要ありませんでしたから。しかし、今回は作中最強のカリスマ! 彼に惚れ込む仲間がいないほうが不自然と思い至り、ゼラール軍団誕生の運びとなりました。 そうした経緯を経て最初に生まれたのが、このラドクリフでした。 ポジション的には、いわゆるマスコットキャラクターですよね。 設定を作るときには織田信長と森蘭丸のイメージを少し意識しました。 ところが、本編を書き進めるうちに予期せぬサプライズが。 最初は軍団内部に終始すると考えていた人間関係がどんどん豊かになり、今やシェインとは切っても切れないコンビになりました。 これは本当に嬉しい誤算。知らない間に作者の手を離れてシェインのもとまで歩いていったのでしょう。 ラドクリフ=マスコットという役割を基準にして他の軍団員のキャラクタリスティックやバランス調整を図ったのですが、ラドクリフがシェインやホゥリーと深く関わるようになったのをきっかけとして、 ピナフォアやトルーポも軍団以外のキャラクターと新しい人間関係を作り始めました。 ピナフォアとフィーナの友情や、トルーポを通してアカデミー時代のアルフレッドを描くアイディアも、ラドクリフなくしては有り得なかったわけで。 ゼラール軍団にとって、ラドクリフは様々な意味で基準、起点を担うことになりました。 そう言った意味でも非常に思い入れの深いキャラクターで、僕の中では他の軍団員を差し置いてレギュラー扱い(笑)。 弓矢の使い手と言う設定やビジュアルイメージなどムツさんのアイディアもたくさん参考にさせていただいてます。 ≪ピナフォア ・ ゼラール軍団トップ ・ カンピラン≫ |
イラスト:ムツ |