最も危険な破壊の化身
フラガラッハ


アネクメーネの若枝の一角。
最近になってギルガメシュに入隊した新参者だが、カレドヴールフの肝煎りで上級幹部に列せられた。
徹底した暴力主義者で、軍事行動の際には自身の率いる機甲部隊を
惜しみなく投入し、破壊の限りを尽くす。
任務よりも個人の感情を優先させることが多く、
気に食わないものがあれば、作戦を無視しても攻撃を繰り返す危険人物。
理由は不明だが、アルフレッドを執拗に付け狙う。

例え攻撃対象が小規模であっても自身の率いる部隊を全て投入し、徹底的に破壊し尽くす。
また乱戦時には、どこからともなく出現する漆黒の甲冑「シュヴァルツリッター」を身に纏い、
甲冑に登載された武装を駆使して猛獣のように暴れ回る。
漆黒の甲冑「シュヴァルツリッター」は、どこかトラウムのようにも見えるが……。

------------------------------------------------------------------------

ライターコメント(天河真嗣):
中世ヨーロッパの伝承に詳しい人はピンと来たかも知れませんが、
フラガラッハとはケルト神話に登場する応報の名を持つ魔剣です。
出展元の逸話を参考にしつつ、「応報」の二文字から連想されるエピソードを
このキャラクターに託しております。
そうしたバックボーンをベースにして設定を肉付けしていった結果、
どうにもデスメタルな趣の危険人物が見参してしまいました。
むしろ、そのエピソードはメロ・デス(ニュアンスで察して下さい)。
彼の設定を考え始めた頃は、ライオン丸に対するタイガージョーとか、
仮面ライダーBlackに対するシャドームーンとか、中村主水に対する糸井貢とか、
そのようなポジションに落ち着くだろうと想定していたんですけど、
陰のあるキャラクターは既にアルフレッドが担当していた為、途中から軌道修正を図りまして。
最終的に彼とは正反対のアッパー&クラッシュ系の性格設定に調整した経緯があります。
ただ、性格付けに変更を加えただけであって、最初に与えたポジションやコンセプトからは
全くブレていません。今後のストーリーでクローズアップされていくと思いますが、
ある意味に於いて、アルフレッドの対となるキャラクターです。
単なるアルフレッドの対抗馬みたいな扱いに終始してしまうと彼の人生が台無しになってしまうので、
そのポジションに留まらない活躍やエピソードを用意しております。
精一杯生きる人々の群像劇ですから、<トロイメライ>は。
半券さんには、「天河くんはフラガラッハみたいなクラッシュ系のキャラが似合っているね」と
言われたんですが、そうか、そう見えるのか……(笑)。
実際、書いてて楽しいです。ど派手ですから。

ちなみにフラガラッハが身に纏っているゴツくて暑苦しいあのロングコートは、
最初、アルフレッドの私服としてデザインを起こした物のリボーンです。
ヴィジュアル系アーティストの衣裳みたいですね。



アゾット ・ ギルガメシュトップ ・ ギルガメシュ編制図


イラスト:ムツ