神崎詩騎&激々極々・コラボレーション企画




エンディニオンと呼ばれる世界には創造の女神イシュタルと、
その代行者たる神人(カミンチュ)が存在する。
神人は八百万存在し、火や水といった自然界を構築する大いなる力の象徴、
またはこれを司る聖霊として崇拝されている。
『神苑』と言う名の世界から地上を見守っているとされるトロイメライの神々を
煌びやかな神像やおとぎ話と共に紹介していく。


〜ふたつのエンディニオン、女神信仰の違いとは〜

世界中の人々が女神イシュタルと神人を信仰している点は同一だが、
その形態には大きな隔たりがある。

女神信仰の中核を担う者たちの成り立ちが差異の好例であろう。
Bのエンディニオンに於いて女神信仰を司る古代民族マコシカは、
人知れぬ秘境にて神々の伝承や聖遺物などを守っているのに対して、
教皇庁は全世界に分布する教会、寺院と呼ばれる宗教施設を統括している。
宗教施設は信仰のよりどころであり、これを支配する教皇庁は絶大な権力を誇っている。
教会や寺院には神々の姿を象った神像が配置され、人々はこの神像へと祈りを捧げる。
つまり、Aのエンディニオンは偶像崇拝の側面が強く、
自然崇拝(=神々は形を持たずに自然物と共にあるとする考え)に基づく
Bのエンディニオンの信仰形態とは大きく異なっている。

教皇庁は女神信仰の守護神とも謳われる「聖騎士」を抱えており、
単独でも相当な戦力を有している。こうした組織力もマコシカが持たざる物である。
この聖騎士は「パラディン」と「テンプルナイト」の二種に分かれており、
パラディンは“聖座”こと教皇や聖地の守護を、
テンプルナイトは各地の教会や寺院の警護をそれぞれ司っている。
教会や寺院は土地に根ざしたものである為、
在地の太守・領主がテンプルナイトへ任命されることが多い。

役目に応じた分担のようにも思えるものの、その背景には教皇庁内部を分断する
二大宗派が関わっていた。
古来よりの信仰を遵守する「ヨアキム派」と、
“預言者”の定めた教義に重きを置いた「ガリティア神学派」のふたつの宗派が
教皇庁内部にて権力争いを繰り広げているのだ。
ガリティア神学派は預言者が定めた身分制度をも厳格に遵守しているようだが……?

マコシカの民と教皇庁、両者の最大の違いはプロキシの有無である。
神人に歌舞を捧げて神通力を授かるマコシカの民は、
プロキシなる秘術を自由自在に操れるものの、
教皇庁の者にはそうした特別な能力は存在しない。




神 名 更新日時
創造の唯一女神イシュタル
2014/04/12
火を司る神人エマトリス
2014/04/19
風を司る神人ディーファ
2014/04/26
木を司る神人ユエ
2014/05/03
土を司る神人シャティ
2014/05/10
空を司る神人トラウス
2014/05/17
水を司る神人カトゥロワ
2014/05/24



神人デザイン&イラストレーション:神崎詩騎

ショートショート執筆:激々極々